Volatility

セキュリティ強化

マルウェア解析を支援:MalConfScanのススメ

近年、コンピュータウイルスや悪意のあるプログラムによるインターネットを通じた攻撃は、増加の一途をたどっており、そのやり方も巧妙化しています。企業だけでなく個人も標的となり、情報漏えいや金銭的な被害など、深刻な被害が発生しており、安全対策は必要不可欠となっています。安全対策の一つとして、悪意のあるプログラムを分析することは重要な役割を担っています。悪意のあるプログラムを分析するとは、その名の通り、悪意のあるプログラムを詳しく調べ、その動きや目的、攻撃方法などを明らかにすることです。分析によって得られた情報は、安全製品の開発や改良、攻撃への対策、さらには将来的な脅威の予測などに役立てられます。 例えば、ある悪意のあるプログラムを分析した結果、特定のファイルを狙って暗号化し、身代金を要求するものであると判明したとします。この情報があれば、セキュリティソフトはそのような動きをするプログラムを検知し、動作を阻止する機能を備えることができます。また、企業は従業員に対して、不審なファイルを開封しないように注意喚起を行うことができます。このように、悪意のあるプログラムを分析することで、具体的な対策を立て、被害を未然に防ぐことが可能になります。さらに、過去の分析結果を蓄積し、分析手法を高度化することで、将来的に出現する可能性のある新たな脅威を予測することも可能になります。これは、未知の脅威から身を守る上で非常に重要です。
セキュリティ強化

揮発性メモリ解析ツールVolatilityのススメ

- はじめに昨今、悪意を持った第三者による巧妙な攻撃が増加の一途を辿っています。企業や組織にとっては、重要な情報やシステムを守るために、堅牢なセキュリティ対策を講じることが必要不可欠となっています。攻撃者は、その侵入経路を巧妙に隠し、痕跡を残さないように画策しますが、その中でも特に近年増加しているのが、揮発性メモリを利用した攻撃です。揮発性メモリとは、パソコンやサーバーを動作させている間だけ情報を記憶し、電源を切るとその内容が消えてしまうメモリです。攻撃者は、この揮発性メモリの特性を悪用し、侵入の痕跡や悪意のあるプログラムを隠蔽しようと試みます。このような巧妙化する攻撃に対抗するため、注目を集めているのがメモリフォレンジックです。メモリフォレンジックは、揮発性メモリに残された僅かな痕跡を解析することで、攻撃者が侵入した経路や実行したプログラム、盗み見ようとした情報などを明らかにします。数あるメモリフォレンジックツールの中でも、Volatilityは代表的なツールの1つとして知られています。Volatilityは、強力な解析機能を備えており、揮発性メモリ内に潜む攻撃者の痕跡を効率的に発見することができます。今回は、このVolatilityの基本的な使い方から応用的な活用方法まで、具体的な事例を交えながら詳しく解説していきます。