Webサイトへの侵入経路、パストラバーサルにご用心

Webサイトへの侵入経路、パストラバーサルにご用心

セキュリティを知りたい

先生、「パストラバーサル」ってなんですか?セキュリティの本で見たんですけど、よく分からなくて。

セキュリティ研究家

「パストラバーサル」は、簡単に言うと、悪意のある人がコンピュータの中身を覗き見ようとする方法の一つだね。ウェブサイトの仕組みの隙をついて、本来アクセスしてはいけない場所に侵入しようとするんだ。

セキュリティを知りたい

コンピュータの中身を覗き見ようとする? どうやってそんなことができるんですか?

セキュリティ研究家

例えば、ウェブサイトの住所を入れるところに、特別な命令文をこっそり紛れ込ませるんだ。そうすると、コンピュータはその命令に従って、本来見せるべきでないファイルや情報を表示してしまう可能性があるんだよ。

パストラバーサルとは。

安全性を高める上で知っておくべき、『パストラバーサル』という攻撃について説明します。『パストラバーサル』は、『パスの一覧』や『場所の一覧』を意味し、ウェブ上のサービスを狙った攻撃の一つです。攻撃者は、ファイルやフォルダの場所を示す情報を操作して、本来アクセスできないはずの場所、例えばプログラムの設計図や重要なシステム設定情報を含む場所に侵入しようとします。場所情報の操作には、通常は『../』という記号が用いられますが、目的の場所への道筋を示す情報そのものを直接使う場合もあります。攻撃者は、まず使われているコンピュータの種類を特定してから、不正な情報を送り込めるかどうかを試みます。

ファイルパス操作の危険性

ファイルパス操作の危険性

ウェブサイトやアプリケーションは、画像や文章、動画など様々なデータをファイルとして保存し、利用しています。これらのファイルの中には、公開を意図していない重要な情報を含むものも少なくありません。例えば、ウェブサイトの設計図にあたるソースコードや、データベースと呼ばれる重要な情報が集まっている場所への接続情報、システム全体の動作を決める設定ファイルなどが挙げられます。
もしも、悪意のある第三者がこれらのファイルにアクセスできてしまうと、情報漏洩や改ざんといった被害が生じる可能性があります。
ウェブサイトの情報が盗み見られるだけでなく、ウェブサイトの内容が書き換えられてしまったり、悪意のある第三者の指示に従うようにウェブサイトが改変されてしまう可能性もあります。さらに、これらの情報が悪用され、サイトの管理者になりすましてシステムを乗っ取られてしまうといった深刻な被害に繋がる可能性も考えられます。
このように、ファイルパス操作の脆弱性は、ウェブサイトやアプリケーションの安全性を脅かす大きなリスクとなります。誰でもアクセスできる場所に重要な情報を置かない、ファイルのアクセス権限を適切に設定するなど、ウェブサイトやアプリケーションの開発者は、ファイルパス操作の危険性を十分に理解し、適切な対策を講じる必要があります。

リスク 内容 対策
重要な情報へのアクセス ウェブサイトやアプリケーションのソースコード、データベース接続情報、設定ファイルなど、公開を意図していない重要な情報に、悪意のある第三者がアクセスする可能性があります。 誰でもアクセスできる場所に重要な情報を置かない
ファイルのアクセス権限を適切に設定する
情報漏洩・改ざん 重要な情報へのアクセスにより、情報漏洩や改ざんといった被害が生じる可能性があります。
ウェブサイトの情報が盗み見られるだけでなく、ウェブサイトの内容が書き換えられてしまったり、悪意のある第三者の指示に従うようにウェブサイトが改変されてしまう可能性もあります。
システムの乗っ取り 重要な情報が悪用され、サイトの管理者になりすましてシステムを乗っ取られてしまうといった深刻な被害に繋がる可能性も考えられます。

パストラバーサルとは

パストラバーサルとは

– パストラバーサルとは

インターネット上のサービスを提供するウェブサイトやアプリケーションは、利用者の要求に応じて、必要な情報をファイルから読み込み表示しています。このとき、ファイルがある場所を示す情報を利用しますが、悪意のある第三者がその情報が悪用できる場合があり、これを「パストラバーサル」と呼びます。

パストラバーサル攻撃では、攻撃者はウェブサイトやアプリケーションに、本来アクセスすべきでないファイルの場所を指定した不正な要求を送信します。もし、ウェブサイトやアプリケーション側で要求内容の妥当性を適切に確認しない場合、攻撃者は不正な要求を通して、サーバー内の機密情報を含むファイルを読み取ることができてしまいます。

例えば、ウェブサイトの特定のページを表示する際に、「/user/profile.txt」のようにファイルの場所を指定する必要があるとします。攻撃者はこの仕組を悪用し、「/user/../config/password.txt」といったように、本来アクセスできないはずの「config」フォルダ内の「password.txt」ファイルを指定した不正な要求を送信します。「..」は一つ上の階層を指すため、セキュリティ対策が不十分な場合、攻撃者はシステム内の重要な情報にアクセスできてしまいます。

パストラバーサル攻撃からウェブサイトやアプリケーションを守るためには、入力された情報の妥当性を厳密にチェックする仕組みや、ファイルへのアクセス制限を適切に設定することが重要です。

攻撃 概要 対策
パストラバーサル Webサイトやアプリケーションに対し、不正なパスを指定した要求を送信することで、本来アクセスできないファイルを読み取ろうとする攻撃。 「/user/profile.txt」のようにファイルパスを指定する必要がある場合に、「/user/../config/password.txt」といった不正なパスを送信し、「password.txt」を読み取ろうとする。 – 入力値の検証
– ファイルへのアクセス制限

攻撃の手口:相対パスを使った侵入

攻撃の手口:相対パスを使った侵入

– 攻撃の手口相対パスを使った侵入ウェブサイトやウェブアプリケーションには、画像や文書などの様々なファイルを保管する仕組みがあります。これらのファイルは、決められた場所に整理されて保存されていますが、悪意のある人がその保管場所を勝手に覗き見たり、ファイルを盗み出したりする攻撃が発生することがあります。その様な攻撃手法の一つに、相対パスを使った侵入があります。相対パスとは、現在地から見て目的のファイルがどこにあるのかを示す記述方法です。例えば、「一つ上の階層にある画像フォルダの中にある写真」といった具合です。この相対パスを悪用し、ウェブサイトの管理者が想定していない場所にあるファイルにアクセスしようとする攻撃があります。具体的には、「../」という文字列を巧みに利用します。この文字列は、ファイルシステムにおいて一つ上の階層へ移動することを意味します。攻撃者は、ウェブサイトの入力フォームやURL欄などに「../」を繰り返し入力することで、本来アクセスできないはずの階層へと移動しようと試みます。例えば、「../../../../etc/passwd」といった文字列を送り込むことで、システム設定ファイルである「/etc/passwd」にアクセスしようとするかもしれません。このような攻撃からウェブサイトを守るためには、入力値のチェックが重要になります。「../」といった文字列を無効化したり、アクセス可能な範囲を制限したりすることで、不正なアクセスを防ぐことができます。 また、システムを常に最新の状態に保ち、セキュリティ対策ソフトを導入することも有効な手段です。

攻撃手法 概要 対策
相対パスを使った侵入 ウェブサイトやウェブアプリケーションのファイル保管場所を相対パスを使って不正にアクセスし、ファイルを盗み見たり、システム情報を窃取したりする攻撃。 – 入力値のチェックを行い、「../」といった文字列を無効化する
– アクセス可能な範囲を制限する
– システムを常に最新の状態に保つ
– セキュリティ対策ソフトを導入する

パストラバーサル攻撃からサイトを守るためには

パストラバーサル攻撃からサイトを守るためには

– パストラバーサル攻撃からサイトを守るためには

インターネット上に公開されたWebサイトは、常に悪意のある攻撃の脅威にさらされています。その中でも、「パストラバーサル攻撃」は、Webサイトの重要な情報に不正にアクセスすることを目的とした、危険な攻撃手法の一つです。

この攻撃からWebサイトを守るためには、いくつかの対策を講じる必要があります。まず、ユーザーがWebサイトに入力したデータは、そのまま処理するのではなく、必ずチェックを行い、危険な文字列を無害化する処理を行うことが重要です。この処理は「サニタイズ」と呼ばれ、特に「../」のように、ファイルシステム内の別の場所を指し示す相対パスを示す文字列は、適切に変換または削除する必要があります。

また、Webサイトを公開しているサーバーの設定を見直し、アクセスを制限することも重要です。具体的には、Webサイトのコンテンツが格納されているディレクトリより上位階層へのアクセスを禁止する設定や、重要な設定ファイルなど、特定のファイルへのアクセスを制限する設定などが有効です。

これらの対策に加えて、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入を検討することも有効です。WAFは、Webアプリケーションへの攻撃を検知し、防御するセキュリティ対策として有効です。パストラバーサル攻撃のような既知の攻撃手法だけでなく、未知の攻撃からもWebサイトを保護することができます。

Webサイトのセキュリティ対策は、これらの対策を組み合わせることで、より効果的になります。常に最新のセキュリティ情報を入手し、Webサイトの安全性を確保するように努めましょう。

対策 内容
入力値のサニタイズ ユーザーが入力したデータに含まれる「../」などの危険な文字列を無害化する
サーバーの設定見直し – Webサイトのコンテンツが格納されているディレクトリより上位階層へのアクセスを禁止する
– 重要な設定ファイルなど、特定のファイルへのアクセスを制限する
WAFの導入 – パストラバーサル攻撃のような既知の攻撃手法だけでなく、未知の攻撃からもWebサイトを保護する

日頃の対策で安全性を高める

日頃の対策で安全性を高める

インターネットは私たちの生活に欠かせないものですが、その利便性と引き換えに、悪意のある攻撃に常にさらされているという側面も持ち合わせています。ウェブサイトの運営者であれば、「パストラバーサル攻撃」という言葉をご存知の方もいるかもしれません。これは、ウェブサイトのセキュリティの隙を突いて、本来アクセスできないはずのファイルやデータに不正にアクセスする攻撃手法です。

もし、このような攻撃によってウェブサイトが改ざんされた場合、表示内容が書き換えられてしまったり、悪意のあるプログラムを埋め込まれたりする可能性があります。また、ウェブサイトに保存されている重要な情報、例えば顧客情報や企業秘密などが漏洩してしまうかもしれません。このような事態に陥ると、ウェブサイトの運営者だけでなく、利用者にも大きな損害をもたらす可能性があります。

このような被害を防ぐためには、日頃からのセキュリティ対策が何よりも重要になります。具体的には、ウェブサイトに使用しているソフトウェアを常に最新の状態に保つこと、セキュリティ対策ソフトを導入すること、アクセス制限を適切に設定することなどが有効な手段として挙げられます。

ウェブサイトのセキュリティ対策は、決して難しいものではありません。少しの工夫と意識改革で、安全性を高めることができます。日頃から対策を講じ、安全なウェブサイト運営を心がけましょう。

攻撃手法 概要 被害 対策
パストラバーサル攻撃 ウェブサイトのセキュリティの隙を突いて、本来アクセスできないはずのファイルやデータに不正にアクセスする攻撃手法。
  • ウェブサイトの改ざん
  • 悪意のあるプログラムの埋め込み
  • 顧客情報や企業秘密などの情報漏洩
  • ウェブサイトに使用しているソフトウェアを常に最新の状態に保つ
  • セキュリティ対策ソフトを導入する
  • アクセス制限を適切に設定する
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